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2024.12.02

【総説】医学のあゆみに掲載

「医学のあゆみ」第5土曜特集第291巻9号の“細胞外小胞・エクソソームの医療応用の未来”に総説を執筆しています。

総説概要
細胞外小胞は、リキッドバイオプシーの解析対象として、生理学的現象解明のツールとして大きな注目を浴びています。細胞外小胞を解析する研究を行う上では、前処理操作として体液や細胞培養液といった各種溶液から細胞外小胞を分離回収する操作が必要となります。一般的に用いられている分離回収法として、超遠心分離法やイムノアフィニティ法、サイズ排除クロマトグラフィーなどの方法があるが、スループットや必要なサンプル量、収率や純度に課題があります。近年、ナノテクノロジーを利用した細胞外小胞の分離回収デバイスの開発が進められており、これらの技術は、従来法の短所を補い、新たな研究領域を開拓する可能性があります。本稿では、代表的な細胞外小胞の分離回収ナノデバイスとして、決定論的横置換法(DLD法)、非対称流動場フロー分画法(AF4法)、ナノワイヤ法の原理や特徴を紹介しています。

書籍情報
ナノデバイスによる細胞外小胞回収法
阿尻大雅・安井隆雄
医学のあゆみ, 291, 743-748 (2024), ISSN 20475-11/30

医学のあゆみとは
医学に関する最新情報を基礎・臨床の両面から総合的に幅広い視点で紹介している医学総合雑誌です。医学専門誌としては国内唯一の週刊誌です。